ミャンマー・ライレンピーコーヒープロジェクト

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チン州の森にすむ動物たち①

ナトゥラマー!(マラ族の言葉で、お元気ですか?)

チン州ミンダ駐在員の神崎です。

 

チン州はほぼ全域が山岳地帯で、豊かな自然が広がっています。平地はほとんどありません。州南部には広大なビクトリア国立公園があり、ミャンマーで3番目に高いとされるビクトリア山は3,053m!トレッキングに訪れる外国人が増えていますが、まだまだ観光客が少ないので穴場です。

 

深い森の中には、珍しい動物がたくさん。チン州の人々は猟が得意で、野生生物を捕まえて食糧にしてきました。家の壁には獲物の頭蓋骨がずらりと並んでいます。今回は、そんなチン州の森にすむ動物たちを少しご紹介します。

 

【ナナウ(ミタン)】

ミャンマー語で「ナナウ」、英語では「ミタン」といいます。ミャンマー国内ではチン州などごく一部の地域にしかおらず、ミャンマー人にもあまり知られていません。まるで靴下をはいているように、足の半分ぐらいが白くなっているナナウが多いです。

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昔は野生のナナウがたくさんいましたが、現在は飼育されているナナウがほとんどです。飼育といっても、牛のように小屋の中に入れておくことはできません。なぜならナナウは運動大好き!小屋の中でじっとしていられません。1~2mは余裕でジャンプしてしまうので、高く囲った場所で飼われています。放し飼いされているナナウも多いので、道路で遭遇することもしばしばあります。

お祝い事やお葬式などで食べることが多く、チン州の文化には無くてはならない存在です。しかしナナウは1頭90万チャット前後。年収を軽く上回ってしまう、非常に高価な動物なのです・・・

 

【シシバナザル】

“シシバナ”という名前のとおり、普通のサルとは違う鼻の形。いや、それよりも、この唇・・・初めて写真を見たときは衝撃でした。以前は捕まえて食べていたそうですが、現在では頭数がかなり減ってしまい、絶滅の危機にあります。いつか一目だけでも見てみたい・・・

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【サイチョウ

公式に「チン州の鳥」とされています。数が非常に少なくなり、捕獲することは禁止されていますが、いまだに銃で撃ち殺してしまう人が絶えません。年配の人は「昔はよく見かけたのになぁ」と言い、若者は「見たことがない」と言う人がほとんどです。ネピドーの動物園で飼われているようですが・・・。このままだと本当にチン州で見られなくなってしまう日が来るかもしれません。

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つい数十年前までは、適切なサイクルで焼畑農業が行われ、山々が今よりもっと多くのの木に覆われていました。今ではそのサイクルが崩れ、過度な焼畑により森が失われつつあります。そこで暮らしていた動物の姿も、以前ほどは見られなくなってしまいました。

「貴重な動物を守ろう」という動きもあり、政府や市民団体による保護活動が行われています。一方で、一部の人が好奇心で殺してしまうというケースもあり、まだまだ理想通りの保護活動には至っていないのが現実です。

 

自然、動物、そして人間がうまく共存・共生していた、以前のようなチン州に戻る日が早く来てほしいです。