ミャンマー・ライレンピーコーヒープロジェクト

ミャンマー・ライレンピーコーヒープロジェクト

焼畑のこと再び

ナトゥラマー!(マラ族の言葉でお元気ですか?)

柴田です。

 

以前も焼畑について書いたことがありますが、再び焼畑のことを書きたいと思います。

以前の記事はこちら↓

myanmar-coffee.hatenablog.com

ミャンマーではチン州だけではなく、多くの場所で焼畑農業が行われています。

地球市民の会が2003年から事業を実施をしてきたシャン州でも、焼畑農業は行われています。シャン州のスタッフの1人は「3月頃にいつも霞がかかっているのは、焼畑のために燃やした煙が原因」と言っていました。3月と言えば乾季真っ最中です。乾季は通常空気が澄み、真っ青な空を見ることができるのですが、確かになぜか2月までとは打って変わってモヤッと霞んでいることが多いんです。この話の真相はわかりませんが、この言葉からも焼畑が大規模なものだということがお分かりいただけるかと思います。

ただ、シャン州の方は地域で焼畑を禁止している場所もあり、どこに行っても見られるという感じではありません。一方チン州は、多くの場所(私が行った限りのチン州のお話と思ってお読みください)で焼畑が見られます。その規模やすごい。

f:id:Myanmarcoffee:20210128172115j:plain

移動中に車の中から見た焼く前の畑の様子

この写真は、畑を焼く前に木を切って準備をした後の畑です。ここに火をつけて畑を焼きます。写真の真ん中に一直線に伸びているのが道路です。道路と比較してもらうと規模がわかるかと思います。

そして、ここでの農作業はとても重労働です。ライレンピーで農具を見せてもらったことがありますが、これは鍬。急斜面での作業が想像できるものです。

f:id:Myanmarcoffee:20210128172844j:plain

この角度と短さが急斜面用

そして採れた作物はこのように運びます。(後ろにかごがついています)この斜面を!私には無理・・・

f:id:Myanmarcoffee:20210128173253j:plain

後ろにかごがついていて、かごに作物を入れて運びます。

焼畑農業は、環境保全の視点から減らした方がいいと語られがちですが(以前、私も語った・・)、そこで働く人たちにとってもとても重労働です。
彼らに話を聞くと、「本当に大変。でもこれ以外にどうしていいかわからないし、こうして生きてきた。何か違う方法で生活できたら?もちろんうれしいよ」と言っていました。

もちろんコーヒー1つの作物が彼らの生活を楽にしたり、環境保全の手段になるスーパー作物だとは思っていませんが、コーヒー栽培が少しでも解決の糸口になるといいなと思っています。